世界最大級の鉱脈が発見される

ダイヤモンドは、地球上に存在している天然鉱物の中で、最も硬い物質であるとされている。

その硬さのせいで、思うように加工することができず、ダイヤモンドが宝飾品としてその価値を認められるようになったのは、だいたい15世紀頃からだと言われている。

それ以前から、偶然キレイな正八面体に結晶化したダイヤモンドが発見されるということはあったが、非常に珍しい鉱物として珍重されるだけで、宝石としての価値が認められるようなことはなかった。

15世紀初頭にダイヤをダイヤで研磨するという方法が発見されたために、宝石としてのダイヤモンドの価値が一気に跳ね上がる結果になった。

かなり古い時代から、インドがダイヤモンドの産出国として知られていた。

インドの川には、時々ずば抜けて硬い石が転がっていることがあると、多くの人が知っていた。

それがダイヤの原石だったわけだが、原石を磨き上げる術を持っていなかったため、単なる硬い石として工業用に用いられるだけだった。

また、ごく稀に発見されるキレイな結晶が珍重されるにとどまっていた。

川底の砂利を掘って平らな皿に入れ、それを川の水で洗い流して原石を探す、パンニングと呼ばれる採掘方法が取られていた。

川底に転がっている原石を手作業でさがすという方法だから、採掘量が限られていたし、全部さらい尽くせばそれで終わりということになる。

インドの川で産出されるダイヤが枯渇するようになった時、もうダイヤは採れなくなるのではないかと考える人もいた。

ダイヤモンドのような硬い天然鉱物が、なぜ作られるのかという研究が続けられる中で、それが地球内部に存在するマグマの働きによって生成されるものであることがわかり、鉱脈が存在することが明らかになった。

インドの場合、地殻変動の煽りを受けた鉱脈が地表部分に顔を出し、原石が川の水で削り取られていたのだった。

そのため、川底に原石が転がっているという事象が発生していた。

地殻変動を待つという迂遠な方法を取らずに鉱脈を掘り当てさえすれば、ダイヤの大量生産が可能になることが判明した。

そこで、パイプ鉱山法や漂砂鉱床法といった採掘方法が開発された。

インドでしか採れないと考えられていたダイヤが、世界各地で産出されるようになった。

次にダイヤの主要産出国となったのは、ブラジルだが、その後、南アフリカで世界最大級の鉱脈が発見されるに至ったため、現在の主要産出国は、南アフリカ諸国やロシアになっている。